牛丼戦争、再び。

2010年08月07日

吉野家さんは、ブランドを守ろうとしたがために時代の変化に対応できず、
悪循環に陥ってしまっているのだと思っています。

吉野家さんはBSE問題の時から頑なにアメリカ産牛肉にこだわり、
すき家や松屋がオーストラリア産などに切り替える中、
最後まで牛丼再開をしませんでした。

その結果、大きく売り上げを落としました。

吉野家に牛丼がないという異常事態に吉野家ファンは賛否両論でしたが
ブランド強化には繋がったのかもしれません。



とにかく、我慢した結果ようやくアメリカ牛肉の輸入解禁です。

当然吉野家さんは牛丼を復活させました。

ですが時代は超デフレ。
すき屋や松屋は、アメリカ牛肉には戻しませんでした。

そして値下げ攻撃です。
吉野家さんは当初、「値引き合戦には対抗しない」と宣言。

しかし、すき家や松屋が売り上げを伸ばす中、
吉野家だけは売上が前年比2ケタ減です。

客数も減り続けました。

客数が減ることは仕入れ価格の高騰を意味し、さらにライバルとの
競争力が落ちてしまいます。実際、吉野家さんの誇りであるはずの
牛丼の味についてのバッシングは日増しに増えています。



バイトからの叩き上げの安部社長は、誰よりも吉野家を愛し、
吉野家ブランドを守りたいと思っているのだと思います。
だからこそ、変化を嫌った。

しかし皮肉なことに、その結果として企業の競争力が低下して、
しまいには牛丼の味でも勝てなくなってしまった。


だから、今回の値下げ戦争参戦は安部社長が熟慮した結果
「座して死を待つくらいなら潔く打って出る!」というような判断ではないでしょうか。


 
少なくとも、値下げは良くないとかお気軽に話すコンサルタントさん
には解決できないような深い事情があると思うのです。


頑張れ、牛丼業界!
 



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Posted by 阿蘇の柔道整復師 at 02:29
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